
まぶたの手術(眼瞼下垂・内反症)
まぶたの手術(眼瞼下垂・内反症)
眼瞼下垂は何らかの原因によって上まぶた(上眼瞼)が垂れ下がり、瞳にかかってくる病気です。正確には目を開いたときに、上まぶたが黒目(角膜)の上縁に少しかかる程度の高さより下がる状態をいいます。
上まぶたの上げ下げには上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん:動眼神経が支配しています)とミュラー筋(瞼板筋ともいい、交感神経が支配しています)の収縮が携わっており、これらの筋肉やそれを支配する神経の機能が落ちることで眼瞼下垂は起こります。両目の場合もあれば片目の場合もあります。原因は大きく先天性と後天性にわけられますが、眼瞼下垂と似たような症状を持つ偽眼瞼下垂(ぎがんけんかすい)もあります。
炭酸ガスレーザーを用いて手術を行います。出血はほとんどなく、麻酔の注射以外は痛みもありません。手術時間は両眼で約30分~1時間前後です。抜糸は術式により異なりますが、手術後約2週間または4週間で行います。※眼瞼下垂症手術は美容を目的とするものではありません。
眼瞼下垂に対する炭酸ガスレーザーは、主に美容的なアプローチで使用されることがあります。このレーザーは、皮膚の余分な部分を除去したり、コラーゲンの再生を促進するために利用されるため、眼瞼下垂に伴うたるみやしわの改善に役立つ場合があります。
炭酸ガスレーザーは、非常に高精度で皮膚の組織を蒸発させることができるため、周囲の組織に対するダメージが最小限に抑えられます。この特性により、細かい部分の調整や、まぶたのたるみの改善に効果的です。特に、皮膚の弾力性が低下し、眼瞼下垂の見た目を悪化させている場合に有効です。
手術の申し込み
手術当日
手術後
手術後は眼帯をしますが、足元は下のすきまから見えます。まぶたが赤く腫れることがありますので、不凍性の保冷剤で冷やしながらご帰宅いただき、3~4日冷やしてください。
手術翌日
来院後眼帯を外し、創口の消毒と診察を行います。診察して問題が無ければ洗顔・入浴できます。診察後は眼帯はしません。仕事復帰については医師にご相談ください。
前日に処方された点眼薬・塗り薬を開始します。術後は数日間腫れが続きますので3~4日は保冷剤でなるべく冷やしてください。
手術2週間~4週間後
手術2週間~4週間後、抜糸を行います。ソフトコンタクトレンズはこの頃より装用可です。ハードコンタクトレンズは眼瞼下垂を再発するので使用中止です。抜糸後よりお化粧はできますが、アイメイクは1ヶ月後まで控えてください。
3割負担 | 両眼 約54,000円 |
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3割Ⅲ | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% |
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3割Ⅱ | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% |
3割Ⅰ | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
1割・2割 | 18,000円 |
低所得区分Ⅰ・Ⅱ | 8,000円 |
まつ毛の並び方が不揃いで、まつ毛の一部が角膜や結膜に当たって刺激になり、傷が付くことで、異物感・涙が出る・視力障害などの症状を起こします。年齢とともにまぶたを支える筋肉が緩むことが原因です。
まつ毛を抜くと一時的に症状は改善しますが、まつ毛が生えるとやはり同じことの繰り返しです。きちんと治すには手術が必要で、炭酸ガスレーザーを用いて下まぶたを外側に向け、まつ毛が目に当たらないようにする手術を行います。局所麻酔下で片眼20分程度です。
乳幼児期特有で下まぶたの皮下脂肪が厚いために、まつ毛の生える方向が内向きになる睫毛内反が起こります。成長に伴い皮下脂肪が減り、内反が改善されると自然治癒することもあります。
内反が改善せず、涙目、異物感などの訴えが強い場合、乱視、視力不良がみられる場合は手術適応となります。通糸法(ビーズ法)による手術を行っています。対象年齢は小学生くらいからで、局所麻酔による手術が可能と判断した場合に手術を行います。手術後2~3週間後にビーズを外します。
霰粒腫は、まぶたの裏の縁にあるマイボーム腺(脂質を分泌して涙の蒸発を防ぐ器官)が詰まり、そこに脂肪が蓄積して、まぶたにコロコロしたしこり(肉芽腫:にくがしゅ)ができる病気です。目にイボができた状態に見えることから、目イボと呼ばれることもあります。麦粒腫と異なり、細菌感染を伴わない無菌性の炎症で、通常は痛みや赤みはありません。しかし細菌感染を起こすこともあり、この場合、麦粒腫と同じように痛みが生じるため、初期では両者の区別ができない場合もあります。細菌などに感染し炎症を起こした状態を急性霰粒腫、その炎症部位が化膿した状態を急性化膿性霰粒腫といいます。霰粒腫の主な症状は、まぶたの腫れや異物感で、典型例では痛みも赤みもなく、まぶたにしこり(肉芽腫)を触れます。このしこりは急に大きくなることはありませんが、放置すると次第に大きくなっていき、さらに症状が進むとまぶたの外側や内側を破って、まぶたの皮膚までただれることもあります。しこりが小さい場合は自然と治まることが多いため、抗生物質の点眼のみで経過を観察します。大きい場合や点眼で治癒が期待できない場合は、まぶたを切開してしこりを取り除く手術を行います。炎症を伴う急性霰粒腫では、まず点眼や内服薬で炎症を抑えてから、除去手術を行います。
まぶたにできる腫瘍で良性と悪性があります。間違われやすいものに母斑(ほくろ)や霰粒腫(慢性の炎症性腫脹)があります。
発生頻度は、良性のものが高いですが、急に大きくなった時、出血や潰瘍を伴う時は悪性腫瘍の可能性もあり、中高年の方に起こる場合は注意が必要です。
炭酸ガスレーザーを照射し、腫瘍を切除します。局所麻酔下で片眼20分程度の手術です。
眼瞼内反症 | 1割負担 | 片眼 約2,000円 |
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2割負担 | 片眼 約4,000円 | |
3割負担 | 片眼 約6,000円 | |
子供の逆さまつ毛 | – | – |
3割負担 | 片眼 約6,000円 | |
ものもらい(霰粒腫) | 1割負担 | 片眼 約1,000円 |
2割負担 | 片眼 約2,000円 | |
3割負担 | 片眼 約3,000円 | |
眼瞼腫瘍 | 1割負担 | 片眼 約6,000円 |
2割負担 | 片眼 約12,000円 | |
3割負担 | 片眼 約18,000円 |
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