ドライアイ
涙の量が減少し、目の表面が乾くことによって目が疲れたり、目が開きにくい状態がドライアイです。
軽い症状であれば少々疲れを感じる程度ですが、症状が悪化すると角膜までが傷がつき、激しい痛みを感じ炎症が出てきます。残念ながら涙の分泌量を増やす治療・薬は現在ありません。点眼をまめにして経過を観察します。
シェーグレン症候群
中年の女性に多い病気で、目や口、鼻などの粘膜が乾燥し、関節痛が起きることもあります。涙はほとんど分泌されず、強いドライアイの症状が現れます。
治療
点眼で効果が不十分な場合は、涙の出口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙の生理的な排出を人為的に遮断する治療を行います。涙点プラグ手術は片眼2~3分です。
治療後の注意点
通常通り洗顔も可能ですが、強くこすったりすると、目に傷がついたり、プラグが取れたりする事もあります。
鼻涙管閉塞症
涙は、目の表面を潤したのち、目頭にある涙点という小さな穴から吸い込まれ、涙小管・涙嚢・鼻涙管を通って鼻腔に排出されます。鼻涙管閉塞症とは先天的または後天的に鼻涙管が細くなり、つまる病気です。涙の排泄が悪くなり目から涙があふれてきます。
定期的に涙道を洗う処置「涙嚢ブジー法」を行います。成人で改善が見られない場合、ヌンチャク型シリコンチューブを留置し閉塞・狭窄部の拡張をする「涙管チューブ挿入術」を行います。15分程度の手術です。数ヵ月留置して涙の通路を確保しながら涙道を洗う処置を引き続き行います。
通院日程
※鼻涙管閉塞症を放置すると感染が起こり、メヤニが出ます。さらに進行すると涙嚢部が腫れ上がり涙嚢炎になります。
※赤ちゃんによっては鼻涙管から鼻腔に通じる部分に膜が残ってしまっていることがあります。これが先天性鼻涙管閉塞で、涙が鼻に流れることができないため、目にたまり、外にこぼれます。先天性鼻涙管閉塞症は生後6ヵ月~1歳くらいまでに自然治癒することが多いのですが、症状が改善されない時はプジーという細い針金を目頭に通し、鼻涙管の膜を破ります。生後間もないころから「メヤニが多い」「ふいてもふいても涙がたまる」といった赤ちゃんは一度診察を!
手術費用
保険適用になります
涙点プラグ | 1割負担片眼 約1,100円 |
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2割負担片眼 約2,200円 | |
3割負担片眼 約3,300円 | |
涙管チューブ挿入術 | 1割負担片眼 約4,000円 |
2割負担片眼 約8,000円 | |
3割負担片眼 約12,000円 |
※2023年12月現在
※別途薬代