硝子体とは…
眼球の形態を保つ働き
光の道筋としての働きがあります。
硝子体手術とは?
硝子体手術とは、簡単にいえば硝子体を取り除く手術です。硝子体の濁りや出血そのものを除去する目的で行うこともありますが、その奥にある網膜や視神経などを治療するために硝子体を除去することもあります。
当院では、25G広角観察システムでの最新硝子体手術を行っています。このことにより、非常に侵襲の少ない手術を安全に行い、結果、日帰り手術が可能になりました。手術は痛くありません。
対象疾患
硝子体出血、糖尿病網膜症、黄斑前膜、 黄斑円孔、網膜剥離、網膜静脈閉塞症など
手術の方法
手術は、局所麻酔で行い、眼内に器具を入れるための0.5ミリほど(25G)の小さい穴を3つ開けます。
以下、1から4の手技を疾患や病状に応じて組み合わせて手術をします。
硝子体を切除して透明な水に置き換えます。
硝子体の奥の網膜に生じた悪い増殖組織を取り除きます。
網膜の病変にレーザーをあてます。
最後に透明な水・気体・オイルに置き換えます。
硝子体手術の流れ・注意事項
- 手術の前には、内科主治医にお問合せします。お薬手帳などお持ちください。
- 手術日までの流れ、手術後の注意点などは白内障手術に準じます。
- 硝子体手術と同時に白内障手術が必要な方は、白内障術前検査を行います。
- 手術時間は、大概は30分~1時間くらいですが、2時間に及ぶこともあります。
- 眼内に気体を注入して終わった場合は、数日間うつむき姿勢をとることがあります。
- 術後の視力は、手術前の病気の状態によって大きな差があります。手術が必要となったら、視力の回復のために、時機を逃さず、なるべく早い段階で手術を受けることが大切です。
- 手術内容や術後視力は、病気・病期によって本当にさまざまなので、手術を受けられる患者さんは、担当医の説明をよくお聞きください。
術後のうつむき姿勢について
手術終了時に硝子体内に気体を注入した場合、術後にうつ伏せ姿勢をとっていただきます。黄斑円孔の方は必須です。
術中・術後合併症
硝子体手術は、眼科手術の中で最も難易度の高い手術です。当院では、最新の医療設備を整え、硝子体手術に熟練した術者が手術に当たっております。しかしながら、硝子体疾患は重篤な場合も多く、術中・術後の合併症も予期せぬことが起こりえます。可能性は低いながらも以下のような合併症が考えられます。
比較的頻度の高い合併症:
低眼圧・網脈絡膜剥離・高眼圧・術後再出血・白内障・網膜剥離・術後眼内炎など
手術費用
術式 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | |
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硝子体茎顕微鏡下 離断術 |
網膜付着組織を 含むもの |
約43,000円 | 約86,000円 | 約130,000円 |
白内障同時手術 の場合 |
約50,000円 | 約100,000円 | 約150,000円 | |
その他のもの | 約33,000円 | 約66,000円 | 約100,000円 | |
増殖性硝子体 網膜症手術 |
約58,000円 | 約116,000円 | 約175,000円 |
※H26.4月現在
70歳以上の方は窓口での支払い限度額が適用されます(ひと月あたり)
3割Ⅲ | 252,600円+(医療費-842,000円)×1% |
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3割Ⅱ | 167,400円+(医療費-558,000円)×1% |
3割Ⅰ | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% |
1割・2割 | 18,000円 |
低所得区分Ⅰ・Ⅱ | 8,000円 |
※H30.8月現在
※別途お薬代・保護メガネ代