黄斑とは？

黄斑浮腫とは

黄斑浮腫の主な症状

黄斑浮腫の主な原因

黄斑浮腫の主な原因は、網膜の血管から液体が漏れ出し、黄斑部にたまることで発生します。これを引き起こす代表的な要因には以下のものがあります。

1. 糖尿病黄斑浮腫（DME）
   糖尿病性網膜症の一環として発生することがあります。糖尿病により網膜の血管が損傷を受け、血管から液体が漏れ出して黄斑にたまることで浮腫が起こります。血糖値がコントロールされていない場合にリスクが高まります。
2. 網膜静脈閉塞症（RVO）
   網膜の静脈が血栓などで詰まったり、動脈硬化が進むことで動静脈の交差部位の血流が滞ることが原因で起こります。これにより血管の圧力が上昇し、血液や液体が漏れ出して黄斑浮腫を引き起こします。動脈硬化や高血圧などが関与することが多いです。
3. 加齢黄斑変性症（AMD）
   加齢に伴う黄斑の変性で、特に滲出型（ウェットタイプ）の場合に新生血管が発生しやすく、これが破れたり漏れたりして液体がたまり浮腫が生じます。高齢者に多い疾患です。
4. その他の原因
   眼の手術後や炎症性疾患、網膜血管の異常なども黄斑浮腫を引き起こす場合があります。これらはまれなケースですが、免疫異常や感染症など多岐にわたります。

黄斑浮腫の主な治療方法

抗VEGF薬治療

硝子体注射

ステロイド剤　テノン嚢下注射

ステロイドの局所注射があります。元来、ステロイドには局所の浮腫（むくみ）をとる働きがあることで知られています。そこで、比較的長い期間効果を持続するケナコルトというステロイド製剤を、結膜下（白目のところ）に注射します。
ときに、この薬の作用で眼圧が上がることがありますので、注射をしたら約一週間後に眼圧測定のために来院していただく必要があります。（眼圧が上昇した場合、点眼薬を使用します。）ケナコルト治療で効果がない場合には、硝子体手術が必要です。
治療後直ちに見えるようになるわけではなく、時間をかけてゆっくり回復を待つ必要があります。発症から治療までの時間が長いと、回復に限度があることもあります。また、上述の黄斑浮腫の原因となる病気の状態によっては、再発を繰り返すことがあります。